新しい時代を迎えるたびに、必然的に失われる無名の空間がある。
同時に、かつてそこで暮らした人々の痕跡や、空間そのものの歴史は洗い流される。

私はこれから解体される都市のアパートメントに訪問し、画一的な構図で記録を行うと共に、時間の許す限り内部を丁寧に洗い流すことにした。記録を残すという行為と、記憶を奪うという行為を並行させながら、未来に残していくことのできない空間に向き合った。
我々は失われゆく無名の空間やその歴史に対して、どういった眼差しを向け、弔うことができるだろうか。

会期
2022年10月15日(土) - 10月30日(日)月曜は休館
午前10時 - 午後5時(入館は閉館の30分前まで)

会場
東京藝術大学大学美術館 本館 展示室3、4

主催
コルベール委員会ジャパン、東京藝術大学

後援
在日フランス大使館、アンスティチュ・フランセ日本




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